~安心できる教育をすべての子どもに~

よみもの

青空せんせい#01 子どもを抱きしめられないお母さん、お父さん

赤ちゃんが泣いたとき、子どもが泣いたとき、親御さんの多くはどうするでしょうか。

恐らく、大抵の場合は子どもさんを抱きしめ、「よしよし」をするでしょう。しかし、中にはそれをすることが難しい場合もあります。そういったとき、親御さんたちは自分を内心責めながらも、すぐにはその現象を受け入れられないことでしょう。

周囲の目、自分の目、家族の目、そして子どもの目すら、自分を責めてきているように感じていることでしょう。

親としての「当たり前」をぶつけられ、一生懸命もがきながらも、いざ子どもにやさしく接しようとしても怒ってしまう、ブレーキがかかってしまう、さらには心の中で自己嫌悪に陥り、どこかほかのところを責めたくなってしまう。

そうして家族や親子の中でぐるぐると問題が展開してしまい、悪循環は止められない。そんな事例をたくさん見てきました。

しかし、親御さんの話をよくよく聞いていくと、色々なことが分かってきます。その最たるものとして、「自分自身の受けるべき愛情が不足していた・不足しているというお母さん、お父さんの姿が挙げられます。親御さん自身が人からの愛を受ける体験が少なく、日常の中で共感される時間がなく、さらには夫婦やおじいちゃんおばあちゃんとの衝突というストレス、学校からの苦情の電話、友達の親からのクレーム…その傍ら終わらない育児、家事、仕事…心休まる時間がありません。

もっと言えば、お母さん、お父さん自身が「幼少期に抱きしめられていなかった」という傷を心に抱えている場合もあります。

日本の昭和らしい空気感は令和になってだいぶやわらぎ、心の病にも次第に理解が出てきている昨今、しかし子育ての現場と学校にはいまだ蔓延する昭和の文化、いや、日本の古来の文化。

その「親はこうあるべき」像に苦しめられる家族…

そして繰り返される子どもの心の傷、不登校、激しい反抗、収まらない癇癪、緘黙、親子関係の悪化、挙げれば枚挙にいとまがありません。

しかし、だからといってどうすればよいのかが親御さんにもわからないのです。子どもを抱きしめて「よしよし」すればそれで丸く収まってしまうことは多いのに、どうしてもそれができない理由がどこかにあるのです。

そんな時に絶対にやってはいけないことが一つあります。

「親を責める」ことです。それはすでに限界を超えながらも必死に耐えて子どもを理解しようとしている親の心を際限なく傷つけます。

子どもというものは順を追って発達し、各発達段階で必要なものも明らかで、200年の研究によって多くのことが明らかになってきました。それでもなお、子どもを取り巻く日常の形は様々で、「こうすれば絶対大丈夫」というマニュアルはありません。だから親御さんは自分の傷を抱えながら、その傷にばんそうこうを貼り、何事もなかったかのような顔で子どもに接することを余儀なくされているのです。

私のカウンセラーとしての仕事は、その環境にメスを入れることです。ここで重要なのは、私がいま「親」ではなく「環境」にメスを入れると書いたことです。「環境」とは、家庭、学校、親、子ども、友達、学童、地域社会、おじいちゃん、おばあちゃん、兄弟、親の職場、子どもの経験、親の抱えた歴史…多岐にわたる役者によって作られます。そのすべてを変えることは到底できませんが、ここで「親」だけを変えようとする、あるいは「子ども」だけを変えようとする支援者がとても多いのです。それでは問題は見えてきません。

中には、「あの親は厄介だ」などと陰で言い出す支援者とは呼べない支援者もいます。そういった人間を僕は支援者ともカウンセラーとも呼びません。大切なのは、環境が生み出している力動を正確に捉え、何がいま最もストレスを生み出しているのかを明らかにすることです。(かつてはブロンフェン・ブレンナーという人がその環境全体の力動を理解する重要性を論じました。)

支援はまず親を変えることでも子どもを変えることでもなく、環境の相互作用を捉えることから始まります。そのような本物の支援を、僕は提供していきたいと思うのです。

現在私はオンラインカウンセリングで全国展開する一方、栃木県内にて不登校や引きこもり、親子関係改善などの支援を行っております。ご興味のある方はぜひ一度ご連絡ください。

カウンセリングルーム青空

代表 渡邉翼

mail:  aozora.sensei1@gmail.com

insta: tsubasa_therapy

▼この記事をSNSで共有する

Facebook
Twitter
Email