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お母さんお父さんの不登校手記005_子ども中心の学校のあり方、親のあり方

不登校手記キャッチ006

みなさん、こんにちは。たより編集部です。

今回は、お母さんお父さんから届いた手記をご覧ください。

「子どもが不登校になった」

そんな”まさか”の出来事にでくわし
様々な苦労を経験してきた
お母さんお父さんが全国に大勢います。

時間を経て、多くの人と出会い
様々なことを学び、感じてきたからこそ
伝えたいことがある。

そんな先輩たちの手記です。

1人でも多くの、今も悩むお母さんお父さんに届きますように。
そして微かでもいい。
みなさんの心に、安心や希望が宿りますように。

Tさん(お母さん) /栃木県栃木市・子ども2人(男子、男子)

現在高校1年、小学6年の男の子がいます。

長男について

長男の登校渋りが始まったのは小学校 3 年生の頃からだったと思います。
早産の為、3歳から療育をしていた長男は小学校入学時、親の希望で支援級ではない、通常
級に入学しました。

今振り返ると、最初から支援のクラスに入学させていればと後悔しております。しかし、当時
はまだ私には「うちの子は普通だから」という偏見がありました。

集団行動が苦手、コミュニケーションが苦手、指示が入らない、勉強に追いついていけない、
宿題が出来ない、などの特性・現状がある息子は3年生になり支援級に入りました。この時点
で支援級に入る選択をして本当に良かったと思います。

その反面
「とにかく普通である事」
「周りと同じように出来ること」
が何よりも大切だと思っている私にとって、自分の息子が普通ではないと周りの目に映るの
が怖かったです。
支援級に入ったにもかかわらず、彼の行き渋り、登校拒否は収まりませんでした。

学校は行くのが当たり前だと思っていた私にとって、理解が出来ず

「どうして行きたくないの?」
「理由は?言ってくれないとわからない。」
「学校に電話をしないといけない」
「学校に◯時に行くと言ったから、行かなくてはいけない」
「車で送るから」
「給食前に迎えに来るから」

と怒ったり、なだめたり、機嫌をとったり、条件を出したり。朝のその時間で、体力と気力を消耗していました。

今思うと、学校に行かせようとする本当の理由は子どものためではなく、恐れや不安と「ダメなお母さんと思われたくない」から、子どもをコントロールをしていたのだと思います。

この事を正面から受け止めることができるようになったのは、ひつじ cafe(親の会)で学んだり、悩みを話せる機会があったり、医療機関を受診したり、少しずつ不登校を受け入れ、子供の存在自体を認め、安心できる環境になっていったからだと思います。

その後、中学校も入学式に体育館に入れず、不登校に。

週1で放課後、先生と話をしたり簡単な勉強をしたりして卒業しました。あまり無理強いをせずに、忙しい中、丁寧に関わって下さった担任の先生に本当に感謝しています。

現在は高校一年生になり、通信制高校へ。

放課後等デイサービスで支援を受けながら、彼に合った学習が出来ています。そして、何より日々、笑顔で楽しそうに過ごしています。

子どもが自宅で安心して過ごすことが何よりも大事だと思います。そのためには母親が笑顔でいることが大事だと気づきました。

実は「学校に行きたくない」と子どもが言った時が始まりではありません。それより前に子どもはSOSを出し続けています。

我慢の限界がきてやっと初めて「行きたくない」と言えるのです。

この言葉が出た時、親も先生も「休むのがクセになるから、とにかく行かせようとする」のではなく、まずは、自宅で充電をさせてほしいと思います。

次男について

小学校 2 年の 3 学期から行き渋りが始まり、特性もあったので、支援級のクラスへ移動しま
した。その後コロナ休校もあり、小学校 4 年直前までたまに放課後に顔を出す程度で、ほぼ不
登校でした。

その時に担任として関わってくださった先生がとても印象に残っています。

その先生は放課後に会うと「よく来たね!、会えて嬉しいよー!」と彼に伝えます。
そして、彼が一方的に好きな話をすると、笑顔で聴いてくれます

無理に登校を促すような事はせず(本当は来て欲しいと思っていたはず)、ひたすら待ってくださいました。
そして小学校 3 年生春休みになり、彼は「暇だなぁ」と言うようになりました。
(今思うと、彼の心の充電が溜まったのだと思います。)

小学4年生になり、学校へ行くようになりました。

その先生は生徒たちのことを肯定的に見て、認めてくださいます。

そして不得意な教科ではなく、まず得意な教科を重点的に学ばせてくれました。「自分は出来る」と自信がつき、苦手な教科にもチャレンジするようになりました。

また、日々の学校生活での様子や出来事を毎日、連絡帳に書いて下さいました。とても安心したのを覚えています。私は送迎もしていたので、会う度に色々お話しが出来て本当に素敵な先生でした。

支援級だからこそ、できる対応なのかもしれません。
しかし、彼が学校で楽しく過ごすことを何より考えてくださり、本当に尊敬する愛ある先生だと思います。


記事協力:コドモノミカタねっとわーく

手記を募集しています

最後までご覧いただき、ありがとうございます。
どのように感じられたでしょうか。

みなさんの中に、子どもの不登校に悩む全国の保護者の方へメッセージを届けたいという方はいませんか?
よければ、力を貸してください。

一番つらいのはひとりぼっちでいるとき。
身近に誰も味方がいないとき。
誰も理解してくれる人がいないとき。

でもそんな状況でも、こうした全国の経験者がメッセージを届けてくれたら。
それはひとりぼっちの”そのひと”にとって、大きな大きな希望になると思います。

我慢していた涙を流すことができるかもしれません。

「もう少しやってみよう」と一歩踏み出すきっかけになるかもしれません。
「わたし、よく頑張ったよね」と自分を許すことができるかもしれません。
子どもの表情に目を向けることができるようになるかもしれません。

ぜひみなさんの力を貸してください。

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