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お母さんお父さんの不登校手記002_「場と人とつながること」

不登校手記キャッチ002

みなさん、こんにちは。たより編集部です。

今回は、お母さんお父さんから届いた手記をご覧ください。

「子どもが不登校になった」

そんな”まさか”の出来事にでくわし
様々な苦労を経験してきた
お母さんお父さんが全国に大勢います。

時間を経て、多くの人と出会い
様々なことを学び、感じてきたからこそ
伝えたいことがある。

そんな先輩たちの手記です。

1人でも多くの、今も悩むお母さんお父さんに届きますように。
そして微かでもいい。
みなさんの心に、安心や希望が宿りますように。

Wさん(お母さん) /栃木県栃木市・子ども1人(男子)

息子が行き渋りをしたことがあります。

学校に行きたくないと言われた時、せっかく自分の気持ちを話してくれた息子の言葉を無視して、「学校は行くもの」と泣いている息子を無理矢理学校に連れて行きました。

さらには、学校に行って皆と同じことを同じようにと願っていました。

「1分間スピーチが嫌だから行きたくない」
と言われても
「みんなもやってるんだから」
と言っていました。

行けば最後までいられるんだから…と、何とか行かせてしまおう…そう思っていました。

泣いて学校に行き、笑って帰ってくる

だから明日は行ける

でも次の日の朝は泣いている

その繰り返しでした。

あとで息子に言われたことですが

学校に行ったらがんばるしかなかった

のだそうです。

私の願いとは反対に、息子の様子はどんどん変わりました。
今では欠席する時は、「学校に気持ちが向きませんでした」と堂々と言えますし、先生もそれで OK にしてくださいます。

が、当時は休むのは何か理由がないと行けないとさえ思っていました。

「休むのはかまわないけど、理由は」とか、欠席届を登校班の人に持って行ってもらうため「〇時〇分までに行くか行かないかを決めてよね」など

自分の思いを言葉にするのがまだ難しいだろう小学校2~3年生の息子に言ったりもしました。

私の仕事にも影響が出ていました。
周りの人には、たくさん心配の声をかけていただきましたが、まるで責められているように感じました。

「○○(息子の名前)は気分で学校に来るもんな」と息子の友達に言われたときは、みんなだって気分があるのに息子だけ気分で行くのは甘やかしなのかとも思いました。

学校にも何をどう伝えたらいいのか分かりませんでしたし、学校から何か提案があったわけでもありません。

不安でした。

このままでは、学校に行けなくなってしまう。
でもどうしたらいいのか分からない。

保健室登校をしている子を見たことがある。
学校に来ていない子がいると聞いたことがある。
その子のお母さんはどうしているんだろう。
それを学校に聞いていいのか…

そんな時に、学校に行っていない子のお母さんと話せる機会が来ました。そして、「ひつじ Café」(親の会)を紹介してもらいました。

同じような状況の仲間がいたこと。
その人達とつながれたこと。
その人達が明るかったこと。
学校との関係の作り方。
子サポの存在。
適応指導教室の存在。

どんどん道が作られました。

私は孤独ではなくなりました。
私は運がよかったと思っています。
子どもが学校に行きたくないと言ったときにどんな相談窓口があるのか、皆さんどうやって知るのでしょうか。

お母さんにもいろいろなタイプがあると思います。

どんなタイプの方にも…となればやはり冊子(親子をサポートするような)などを一年生の時に配るなどあるといいなと思います。その一冊があったら、孤独を感じる時間は少なくてすむ気がします。


理由がなくても休むことはあると思います。
その場合、今の学校の欠席届ですと、やむなく病欠や家の都合を選ばないといけません。

私は、このことですら「それ以外の理由なら学校に来なさい」というメッセージに受け取ってしまいます。

また、成績表では事故扱いになります。
項目がない以上、仕方がないのですが、事故ですか…

小さなことかも知れませんが、こういったことでも捉え方次第では本人や親を苦しめる原因の一つになると思います。

適応指導教室については、学校の先生は、先生によっておっしゃることが違いました。おそらく様々な状況の変化がある中、どの情報が最新なのか把握されていないのだと思います。

ですが、保護者としてはその情報が全ての場合もあります。

適応指導教室では、息子の特性を理解してもらえず、息子は適応指導教室=嫌なものになってしまいました。

他の先生となら相性が合う可能性があったと思いますがそれすらチャレンジできずです。せっかく制度としてサポートしていただけるものでも、サポートして下さる方の理解がないと成り立たないのだと思います。

集団で学ぶこと、同じスピードで学ぶことの限界を感じています。

「学校に行けない=不登校」ではなく「学校に行けない、じゃあ○○に行けば大丈夫だね」という環境であることを、わたしは望んでいます。


記事協力:コドモノミカタねっとわーく

手記を募集しています

最後までご覧いただき、ありがとうございます。
どのように感じられたでしょうか。

みなさんの中に、子どもの不登校に悩む全国の保護者の方へメッセージを届けたいという方はいませんか?
よければ、力を貸してください。

一番つらいのはひとりぼっちでいるとき。
身近に誰も味方がいないとき。
誰も理解してくれる人がいないとき。

でもそんな状況でも、こうした全国の経験者がメッセージを届けてくれたら。
それはひとりぼっちの”そのひと”にとって、大きな大きな希望になると思います。

我慢していた涙を流すことができるかもしれません。

「もう少しやってみよう」と一歩踏み出すきっかけになるかもしれません。
「わたし、よく頑張ったよね」と自分を許すことができるかもしれません。
子どもの表情に目を向けることができるようになるかもしれません。

ぜひみなさんの力を貸してください。

かっこいい文章を書こうと思わなくていいんです。
素敵な文章を書こうと思わなくていいんです。
ありのままの、等身大のあなたの言葉を、ぜひ届けてください。

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